
読み終えて、理不尽な戦争に翻弄された人の運命に唖然とするばかりである。戦後のシベリア抑留のかげに、民間人の抑留もあったのだ。ソ連に占領された樺太で不当な逮捕、収容、強制移住。そして日本政府からも切り捨てられた人生。
サハリン協会の尽力がなかったら埋もれたままだった。そしてここまで丹念に取材した著者はすごいと思った。世界地図を広げてみた。日本と樺太、シベリア、カザフスタン……何度も見た、悲劇の地を。
私の父はシベリア抑留体験者。父の口からこの時のことを聞くことはほとんどなかった。ただNHKドキュメンタリー「望郷」を観ていた父のくいいるような目は忘れられない。そして、晩年話すのもたどたどしくなった時、「シベリアの何処にいたの?」と聞いたら「コムソモリスク」とはっきりと言った。私には冷たい石の固まりように響いた。















先日、ふらりと寄った公園。





